こんにちは。七転び八起きです。先日、10年ぶりにPCを自作しました。主な構成は小型のベアボーン ASRock DeskMini X300、そしてAMDのRyzen5 PRO 4650G。今回はそんな小型ベアボーンを使ったお話しです。
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先日、我が家のデスクトップPCを変えました。これまで僕が主に使用していたITガジェットは、外出時にスマホとThinkPad X1 Yoga、自宅ではデスクトップPC(AcerのCore i7 875K搭載)でした。特にそこそこの処理速度で持ち歩きができるThinkPad X1 Yogaはお気に入りで、いつでも持ち歩きながら仕事やブログにと使っていました。完全に主力はThinkPad X1 Yogaだった。そしてデスクトップPCは主にブログの執筆と写真の編集で使用していたのでそれほど使用頻度は高くありませんでした。やはり、仕事としてPCを使う時間が長くなるので、ThinkPad X1 Yogaに触れる時間がどうしても多くなる。そうなると、普段から持ち歩きをしているThinkPad X1 Yogaに仕事のデータが入っているので、テレワークが開始してしばらくは家でも仕事はそのままノートPCを使用していた感じです。ただ、長引くコロナ禍で自宅でテレワークがメインのワークスタイルになったいま、ノートPCが便利であっても仕事の業務をこなすにはやはり、処理速度などを含めデスクトップに劣る気がする。
そこで快適なテレワーク環境を実現すべく、今回はテレワークにも使えるデスクトップPCをリプレースしよう!しかも小型で省電力なPCをベアボーンを使って作ろうということで10年ぶりにPCを自作してみたのでした。そして、10年ぶりの自作をして、気が付くと半年も使用していたので、ここで感じたメリットとデメリットや購入時に必要と思われるものなどを残しておこうと今回の執筆に至ったのでした。テレワーク用のPCを折角なら作ってみたいと言う人には、僕が使用したASRock DeskMini X300ベアボーンとAMDのRyzen5 PROはなかなかお勧めできるので参考になるところがあれば幸いです。
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Ryzen5とDeskMini X300を使った10年ぶりに自作したパソコン-仕様と費用-
今回はトレンドのAMD Ryzenを使って自作することに。構成と購入当時の価格は以下の通り。
構成 | 費用(購入当時) | |
CPU | Ryzen5 PRO 4650G(バルク品) | 29,800 |
ベアボーン | ASRock DeskMini X300 | 17,800 |
OS | Windows 10 Pro DSP | 18,000 |
メモリ | DDR4 PC3200 8GB × 2 | 8,100 |
SSD | EG1VNE CSSD-M2M5GEG1VNE | 6,700 |
オプション1(Wi-Fi&Bluetooth) | Wi-Fi Kit (intel3168) for DeskMini | 3,540 |
オプション2(CPUクーラー) | NH-L9a-AM4(CPUクーラー) | 5,480 |
オプション3(USB拡張キット) | DESKMINI 2XUSB2.0 CABLE | 1,520 |
合計 | 90,940 |
価格は税込み9万円ちょっと。Officeは別。今回のPCのコンセプトはとにかく小さくて静かでビジネスはもちろん、ゲームも少しはできるというちょっと欲張りなもの。そんな欲張りなものを構想している中でASRock DeskMini X300を発見。一目惚れしてこのベアボーンキットとRyzen5を中心に組み立てを考えることにしたのでした。
小型ベアボーン:ASRock DeskMini X300について
今回の自作の核はRyzen5とASRockの小型ベアボーン DeskMini X300だ。ASRock DeskMini X300は小型の筐体にAMDのRyzenシリーズを搭載でき、電源はACアダプタなので静かで雷にも強い。そして、最新のBIOSバージョンP1.70にアップデートするとCezanneコアのRyzenを搭載できるので、今後まだ伸びしろがありそうな製品だと思う。
DeskMini X300の箱の中身は上の写真の通り。日本版では専用のCPUクーラーも付属している。ネットの書き込みなどを見ると、このCPUクーラーでも普段は十分静からしいけど、CPUに負荷が掛かり勢いよく冷却をする必要があるときにファンから高音が発することを気にするという書き込みもあったので、今回は最初から静かなCPUクーラーを使うことにしたため、僕の組み立て時には出番無しでした。
DeskMini X300のオプションについてあれこれ
Wi-Fiについて
DeskMini X300はM.2スロットにWi-Fi&Bluetoothを付けることでスマートに無線ライフを楽しめるようになる。M.2スロットに取付けできるWi-Fiキットは純正以外にも何種類かある。僕が買ったオプション1のWi-Fi Kitは純正のもので、intelのAC-3168というタイプのワイヤレスアダプターを採用しているものだった。AC-3168はWi-Fiの最大433MbpsでBluetoothは4.2となっているのだけれど、現在はAX200というWi-Fi6に対応した新しいワイヤレスアダプターを採用しているKitも売っているので、今から買うなら絶対にAX200おすすめ。価格は少し高くなるけどWi-Fiは最大2.4gbpsとなり断然速いし、Bluetoothも5.2となる。これだけスペックの差がある中で今からAC-3168のキットを選ぶ理由はないと思う。注意!
また、マニュアルではM.2スロットにWi-Fiアダプターを取り付けてからアンテナケーブルを2つアダプターに接続するという手順になっているけれど、この手順がこのベアボーンキットの組み立ての際の最大の罠だと個人的には思う。Wi-Fiアダプターを固定してからのアンテナケーブルの取付けはメチャクチャ大変なので、Wi-Fiアダプターを取付けする前にアンテナケーブルはWi-Fiアダプターに付けてしまうことを個人的には強くおすすめする。
とにかく有線LANを使用して無線LANは使わない人でもBluetoothは付けておいて損はないはずなので、必須に近いオプションがWi-Fiキットだと思う。
CPUクーラーについて
CPUクーラーはDeskMini X300を買うとベアボーンに付いてくるものがあると上述したとおり。だからサードパーティ製のCUPクーラーは純正品を使えばいらないものなのでオプションなわけだが、今回のコンセプトとして「静か」ということもあげているので、ここは変えておきたい。静かで冷えるCPUクーラーを調べていると評判がよいのはNoctuaの「NH-L9a AM4」だった。箱を開けてみて最初の印象はとにかくデカイ。
取り付けて見ると大きなファンが回ることでゆっくりであっても十分冷える。そして高回転で回ればもっと冷える。DeskMini X300の場合、付けられるCPUクーラーの高さに制限があるけれど、NH-L9a AM4は高さも問題なし。綺麗に納まる。
1つだけ難点をあげるとすれば、取付けるときに、DeskMini X300に標準で着いているCPUクーラー取付け金具を外す必要があるこ。ここで一手間かかる。ただし、それに見合うだけの価値がこの「NH-L9a AM4」の静音性にはあると思うので、オプションとしておすすめのもの。純正を使っていないので差は分からないけれどNoctuaのNH-L9a-AM4は通常使用時は全く音が気にならないし、無音に近いぐらいとでも静かだと思う。
USB拡張ケーブルについて
最後はオプション3のUSB拡張キット。これは購入するかどうか考えた方が良いと思うオプション。DeskMiniX300の本体の横にUSB2.0を2ポート増設するための専用ケーブル。僕がこのオプションを買った理由は「USBポートは沢山あって損することはない」という軽い気持ちから。しかしこの軽い気持ちは組み立ての難易度を上げ、仇となったと思う。USB拡張キットをDeskMini X300に取り付けること自体は容易な方の作業だが、いかんせん綺麗にケーブルを取り回しするのが難しかった。
難しいと感じたところは、以下2点。
- USBポートからマザーボードに伸びるケーブルがフロントパネルとベアボーンのベースの間に挟まってしまってしまい、綺麗に閉じられないことが発生したこと。
- 中のケーブルがCPUクーラーの上に被ってしまった(写真の黄色い部分)。大丈夫だと思うのだけれど、万一にでもCPUファンと干渉しても面倒なので、被らないようにするため、納得のいく状態にするまでがとても大変だった
組み立てて半年間このPCを使ってみて、USB増設キットの僕なりに納得の行く取付け状態までに掛かった労力を考えると「苦労して増設した割にUSBポートを使う場面はあまりなかった」ので、購入しなくても良かったかもと思う。
ただ、DeskMini X300は標準では背面にUSB TypeA×2ポート、フロントパネルにはTypeA×1、TypeC×1という構成でUSBポートが少ないという声がある。そのためほとんどの機器をBluetoothや無線LANで接続してしまう人でなければUSB拡張ケーブルは必要になるから難しいところ。あとからでも付けられるので使ってみて足りないと感じてから増やすことでも良い気はする。
組み立てに掛かった時間
今回の組み立てはおおよそ2時間ほど(Windowsのインストールは別)。手先が器用な人やパソコンの組み立てに慣れている人だと1時間もあれば余裕で組み立ては可能と思われる。サイトを見ていると5分ぐらいで組み立てしたという猛者もいたw。たとえパソコン組み立てになれていない人でも部品点数は少ないので順番にこなして行けば数時間で組み立てできるはず。僕の場合は、どちらかというと手先は不器用な方なのと、内蔵する無線LANキットとUSB拡張キットの取付けにかなりの時間を要してしまったので2時間ほどだった。これらがスムーズに行けば1時間は掛からなかったと思う。僕が苦戦した無線LANとUSB拡張ケーブルについてはいろいろと考えて、自分なりにまあまあ納得できる取付けのポイントを見つけたので、別の記事に組み立ての注意点としてまとめました。
とにかく、ASRockのDeskMini X300はコンパクトにまとまっているベアボーンキットで、簡単なマニュアルを見ながら直感的に組み立て可能なものと言えると思う。鬼門は上のオプションのところで触れたWi-Fi Kitの設置とUSB拡張ケーブルの取付け。USB拡張ケーブルは付けないとしても無線LANを使う人は多いだろうから、Wi-Fiを選択する人は多く組み立て時間はWi-Fi Kitの取付けに要した時間で大きく変わると思う。
半年間使用してみて思うこと
満足していること・感じているメリット
半年間使ってみて満足していることやメリットをあげると以下。
- 小型で静か(上の写真のように高さはスマホよりちょっと大きいぐらいのコンパクトボディ)
- トリプルディスプレー対応でテレワークが超快適
- BIOSやソフトウェアのアップデートもたまにあるので安心できる
- Win11も対応可能
概ね満足感の高いPCに仕上がったし、しばらくこれで使っていけるかなと思っている。一応、Win11にも対応していたので一安心。
不満に思うこと・感じているデメリット
一方でこの構成で不満に思うことやデメリットは以下。
- マニュアル通りの無線LANキット取付けは本当に大変
Ryzen5 Pro 4650Gは軽いゲームに対応可能(Valheimでももっさり動くので3Dのタイプのゲームは期待できない)
また、これは外れというべきことなのだけれど、残念なことに使用して2ヶ月ほどでSSDが死んだことw。PCを使用している最中にWindowsがブルーバック画面となりフリーズ。電源を入れ直すとSSDが認識せず壊れてしまった。結局、SSDは修理扱いなので新しいのを買いました。これがPCを作ってからの唯一のハードウェアのトラブル。
まとめ
とにかく今回の自作PCは小型で静かなところが気に入っている。満足度が高いのは僕の場合、今までの環境からかなり小型化し静音化したからだろうと思う。最後の写真を見て貰えれば、大きさについては一目瞭然で、左が今まで使っていたデスクトップPCのPredatorで、右が組み立て後のDeskMini X300。もう、体積比でどのぐらい小さくなったのかw。DeskMini X300はPredatorに搭載されている電源ユニットと同じぐらいの大きさだし、ACアダプターなので音が静か。消費電力も少ない。ホント、僕にとっては良い事だらけだった。Ryzen5 PRO 4650Gもテレワークをする上では十分な処理速度。現在は3つのモニタに接続し仕事を行っている。
いや~、気が付くと5000文字を超えている。今年の夏は北海道でも38℃を既に超えていてますます暑い。そんなときに小型で静かな自作デスクトップの方が、実はノートパソコンがファンを回して動いているよりも静かで快適だったりして、勝手に夏にも使いやすいPCだと自画自賛しているななころびでした~。ではでは~。
僕のDeskMini X300の組み立てステップまとめの記事はこちら